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風景画家サイトウケイの絵の見方、描き方、アイデアの源。

2005年 06月 16日 (木)

秘すれば花

森美術館では二つの企画をやっていましたが、今日は「秘すれば花 - 東アジアの現代美術」の方を取り上げます。 でも今週末でこの展示はおしまいです。


面白いと思った作家数人をピックアップしてみます。

遠くから見ると水墨画のように見えるが、近づくとそれはペンで書かれた細かい文字で構成されているというユ・スンホの作品。 技法として斬新というわけではないですが効果的で完成度が高いです。 ハングル文字で構成されたりしているので意味は不明。 解説によれば作品に描かれている主題と文字には関連がないようです。 言葉(文字)を意味とイメージ、記号としての役割から開放するというわけです。

ユ・スンホ氏のオフィシャルサイト(英語)
ユ・スンホで検索すると韓国の名子役ユ・スンホが出てきますがアーティストのユ・スンホ氏はこちらです。小さな文字の集積でいろいろなイメージを描いた作品を見ることができます。

スゥ・ドーホーの向こうが透けて見える薄い布で作られた作品には、単純に造形の細かさに惹きつけられます。 彼の実家の北側の壁だけを綿密に再現したということです。 ちょうつがいに至るまでしっかり布で作られているのがすごい。

スゥ・ドーホー氏の作品と経歴(英語)
今回の展示と同様の系統の作品群です。ベニス・ビエンナーレのときはもっと違う素材を使っているようです。KOREAN PAVILIONのサイトでも紹介されています。

山口晃の作品は図版で見たことはありますが実物を見たのは初めてです。 屏風絵風の画面にでメカニカルなものがたくさん隠れているのが面白くて見入ってしまいます。

山口晃@ミヅマアートギャラリー
作品画像も紹介されています。しかし山口氏の作品を紹介するにはちょっと小さいか。ナディッフというギャラリーでも紹介されています。山口晃の画集があるのを発見し、欲しくなってしまいました。

リン・シュウミンの「催眠No.1」という作品は家具がさかさまに取り付けられた天井を眺める部屋と、その部屋の中の様子をさかさまに映し出す外のモニターから構成されます。 部屋の壁には金魚が映し出されています。 取り付けられた家具はかなりこまごまとしたところまで作ってあるので、天井を眺めているとどちらが上だか分からなくなって面白い。 寝転がって見入ってしまいました。 外に出てモニターから見ると、天井を鑑賞者がウロウロしているように見えます。 これもまた面白い。

リン・シュウミン(Lin Shumin)オフィシャルサイト
Flashです。重たいです。ちょっとダサいです。

奈良美智の作品は箱に開いた穴から覗き込むミニチュアの部屋二つでした。 床に落ちてるカロリーメイトの箱とかもちゃんとできていてちょっと笑えます。 覗き込むという鑑賞上の制約のため、土曜の午後という人の多い時間帯は行列になってしまっていたのがちと残念。

奈良美智ファンサイト
はあ、ファンサイトがあるんですねえ。作品は奈良美智:Saucer Tales 展のページやTomio Koayama Galleryなどで見ることができます。奈良美智は、もはや説明の必要がなくなってしまうくらい有名になりましたね。
秘すれば花:東アジアの現代美術
森美術館のオフィシャルサイトです。
秘すれば花
余談ですが、秘すれば花というのは能の世阿弥が書き残した「風姿花伝」の一節のようです。芸上達のアドバイスと、興行を成功させるための方法論を述べて「秘すれば花なり秘せずは花なるべからず」というわけで、能に限らず芸術の真髄を垣間見せるような言葉だと思います。

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